ジャリおじさん

【BOOK REVIEW】

大竹伸朗『ジャリおじさん』(1993年/福音館書店)

ジャリジャリ。今日ご紹介するのは大竹伸朗による絵本『ジャリおじさん』。大竹伸朗といえば絵画や造形など多彩な分野で世界的に活躍する日本人現代アーティストですが、実は絵本も描いていました。

いつもいつも海を眺めて過ごしていたジャリおじさんは、ある日自分の後ろにのびている果てしない道に気づき、当てのない旅に出ます。旅先で出会うのは、ピンクのワニや真っ青なゾウさん、タイコおじさんなど奇想天外なキャラクターばかり。大体、ジャリおじさん自体何者かは定かでありません。そんなジャリおじさんと愉快な仲間は旅の終わりにあるものを見つけます。さーて、彼らの見つけたあるものとは一体・・・?!

私がこの絵本と出会ったのは去年の誕生日。私の絵本好きを知る友達からプレゼントとしていただきました。そしてそれから約一ヶ月間、私の周りでは語尾に「じゃり」とつけるのが大流行しました。例えばこんな風に。
「PP BOOKSTOREではまとめ買いセールをやってるらしいじゃり。」
「本当じゃり?お得じゃり。」

・・・おっと、宣伝失礼。イラストもストーリーも奇妙奇天烈摩訶不思議ですが、読むたびに発見のあるとても愉しい一冊です。ジャリジャリ!(ジャリおじさんのあいさつ)

Text by NANASE