Rocking Chair Girl

笹倉慎介『Rocking Chair Girl』,2008年
こんにちは。今日ご紹介するのは笹倉慎介というミュージシャンです。現在27歳の彼は、大学卒業後サラリーマンや珈琲屋店員を経験し、去年からは埼玉県入間市の米軍ハウスで音楽活動を続けています。入間に引っ越した大きな要因は、60年代〜70年代の空気感への憧れにあるとのこと。確かに、彼の音楽は今や忘れかけられた時代を懐かしむノスタルジックな響きに満ちています。批判的な意味合いではなく、自然で、美しいノスタルジア。

『Rocking Chair Girl』は、音楽家鈴木惣一朗プロデュースのもと完成されたデビューアルバムで、最近リリースされたばかりです。独特の澄み切った歌声と優しいギターの音色は、自身の音楽活動のルーツでもあるというニール･ヤング、また70年代を代表するバンドはっぴいえんどを彷彿とさせます。ひとつひとつ丁寧に並べられた日本語は、優しく、心地よく響いてきます。まさに“上質の織物のような楽曲”(公式HPより)をいっぱいに詰め込んだ素晴らしいアルバムです。個人的におすすめなのは、1曲目“Rocking Chair Girl”と5曲目“薔薇色の恋人”。

今後の活動が楽しみな、注目のアーティスト。今後の活躍を期待しています。

Text by NANASE