チェコ旅日記(2)

こんにちは。チェコ旅日記2回目の今日は、チェスキー・クルムロフという小さな田舎町をご紹介します。

チェスキー・クルムロフは、プラハから電車で約4時間のところにあるとても小さくて美しい町です。1992年には世界遺産にも加えられました。本当に小さな町なので、町中全てを徒歩で回ることができます。町の中心にはブルタヴァ川が流れていて、私は散歩に疲れると川のほとりに腰かけてはアイスクリームを食べました。ゆったりと静かに流れる川を眺めていると、東京という町の忙しさが嘘みたいに感じられます。とにかくのんびりとした町なのです。

13世紀に建てられた壮大なチェスキー・クルムロフ城には、なぜか熊が2匹います。どうやら伝説にもとづいた城の“ペット”らしいのですが、むしゃむしゃとフルーツを頬張る様子がとても可愛らしかったです。城内見学の際、城の床に堂々と敷いてあった上等な熊の絨毯が気になりましたが...

チェスキー・クルムロフで私が一番楽しみにしていたのは「エゴン・シーレ文化センター」。20世紀初頭に活躍した画家シーレは、母親がチェスキー・クルムロフ生まれということもあり、この町を大変愛していたようです。同センターにはシーレの作品80余点をはじめ手紙、写真などが展示されており、とても見ごたえがありました。チェスキー・クルムロフを描いた作品も多数ありましたが、私の持っていた色鮮やかな町へのイメージとはかけ離れていました。シーレ独特の暗く深みのある色合いは、また違った町の魅力を示唆してくれるかのようでした。また、シーレの他にもJiri Suruvka、Jindrich Streitといったチェコの現代アーティストの作品が展示されていました。

チェスキー・クルムロフは自然に囲まれた暖かい町でした。プラハとはまた違う、小さい町ならではの魅力があります。たった3日間の滞在でしたが、私はこの町が大好きになりました。もしもチェコを訪れる機会があったら、ぜひ立ち寄ってみてください。
次回はチェコの生活・文化全般についてお伝えします。

Text by NANASE